「最近アルコールが抜けにくいけどどんな原因があるの?」
「お酒を飲んだ後にやるべきことは?」
このような疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
アルコールを抜く方法はいくつかあるものの、確実な方法はありません。
また、間違った行動をしてしまうと逆効果となるものも存在します。
そこで今回は、アルコールが抜けない原因を紹介するとともに、アルコールを抜けやすくするおすすめの方法や飲み物・食べ物、NG行動を紹介します。
確実にアルコールが抜ける方法はない
アルコールの分解速度は一般的には一定とされていますが、完全にアルコールを体内から排除する方法は存在しません。
多くの人がシャワーや食事、水分摂取などでアルコールを早く排除できると考えることがありますが、これらの方法は効果が限定的で確実に抜けるわけではないとされています。
最も確実なアルコールの除去方法は、時間をかけて自然に体内で分解されることを待つことです。
アルコールを抜く方法には個人差がある
アルコールの分解速度は、個人の体質や体調、その日の食事内容など様々な要因によって変わることがあります。
一部の人は、アルコールを速く分解する酵素を多く持っているため、同じ量のアルコールを摂取しても早く抜ける場合があります。
しかし、それでもアルコールが体から完全になくなるまでには一定の時間が必要です。
安易な方法に頼るより、適量を守ることが最も安全です。
アルコールが抜けない原因
あまりお酒を呑んでいないのに中々アルコールが抜けないと感じる人も多いのではないでしょうか。
以下では、アルコールが抜けない原因を紹介します。
- 水分不足
- 寝不足
- 空腹の状態で飲酒した
- 加齢
水分不足
アルコールを摂取すると体からの水分排出が促されることが一般的です。
この利尿作用の結果、多くの人は脱水状態に近づくことがあります。
特に、アルコールの分解には水分が大量に要求されるため、脱水状態での摂取はアルコールの留まりやすさを増大させます。
これにより、アセトアルデヒドというアルコール分解時の毒性物質が体内に残り、二日酔いの原因となります。
飲酒後には適度な水やスポーツドリンクを摂ることで、水分バランスの回復とアルコールの分解をサポートすることが出来ます。
寝不足
良い睡眠は体の回復に不可欠ですが、アルコール摂取後の眠りは浅くなりがちです。
アルコールが体に与えるリラックス効果は短時間しか続かず、後には質の悪い眠りを引き起こすことがあります。
不十分な休息は、翌日の体調不良やアルコールの残留感を強化することが知られています。
アルコール摂取後は質の高い睡眠を確保することで、体の回復をサポートしましょう。
空腹の状態で飲酒した
食事を摂らずにアルコールを飲むと、アルコールの吸収は急激に進行します。
空腹時には胃腸の動きが活発であり、アルコールは素早く体内に取り込まれ、血中濃度が急上昇し、肝臓の負担を増大させ、アルコールの代謝を遅らせてしまいます。
理想的には、適量の食事を摂った後にアルコールを楽しむことがおすすめです。
加齢
年齢を重ねることで、体の機能や代謝速度は徐々に低下していきます。
アルコールの代謝能力もこの例外ではありません。
加齢に伴い、肝臓のアルコール分解能力が減少することで、摂取したアルコールが体内に長く滞留する可能性が高まり、結果的に少量の飲酒でも二日酔いになりやすくなるとされています。
年齢に合わせて飲酒の量やペースを調整することが、健康的な飲酒のカギとなります。
アルコールが抜けやすくなる方法
アルコールの摂取後、体内からの排出を助けるための手段は複数存在します。
特に日常生活で簡単に取り入れられる方法を中心に、効果的な対策をいくつかご紹介します。
- 飲酒中や飲酒後に水を飲む
- 安静にする
- こまめに水分補給をする
飲酒中や飲酒後に水を飲む
アルコールには利尿作用があるため、摂取後には体内の水分が失われがちです。
脱水状態は、アルコールの体内滞留を招く原因となることも。
飲酒中や飲酒後に積極的に水を摂取することで、体内のアルコール濃度を薄め、早期に排出を促進します。
安静にする
アルコールの摂取後、体には適切な休息が必要です。
激しい運動やストレスは、アルコールの代謝を遅らせる可能性があります。
安静にすることで、肝臓や腎臓の機能が最大限に発揮され、アルコールの分解・排出をサポートします。
こまめに水分補給をする
アルコールの代謝には、体内の水分が欠かせません。
こまめに水分を摂ることで、脱水状態を予防し、アルコール分解の過程で発生する有害物質の排出を助けます。
特に、塩分や糖分を含んだスポーツドリンクは、速やかな水分補給に効果的とされています。
アルコールを早く抜くために飲むべき飲み物
アルコールを効果的に体外に排出するためのサポート飲料は数多く存在します。
これらの飲み物に含まれる成分がアルコールの分解を助け、翌日の体調不良を軽減することが期待されます。
以下、アルコールの代謝をサポートする飲み物を具体的にご紹介します。
- トマトジュース
- アミノ酸飲料
- しじみの味噌汁
- リンゴジュース
トマトジュース
トマトジュースに含まれるリコピンは、アルコールの有害作用を和らげる働きがあります。
また、トマトにはカリウムも豊富で、アルコール摂取による脱水症状の改善に役立ちます。
ビタミンCも豊富に含まれており、体内の解毒作用をサポートしてくれます。
アミノ酸飲料
アミノ酸は、アルコールの分解をサポートする働きが知られています。
特に、シスチンやメチオニンなどのアミノ酸は肝臓の働きを強化し、アルコールの分解を助けます。
アミノ酸飲料は、アルコール摂取後の体の回復を早めるための選択肢としておすすめです。
しじみの味噌汁
しじみには、アルコールの有害物質を取り除く作用があるオルニチンが豊富に含まれています。
オルニチンは、疲労回復を助けるだけでなく、肝機能の向上にも役立ちます。
しじみの味噌汁は、特に飲酒の後の体調管理に最適な飲み物と言えます。
リンゴジュース
リンゴジュースに含まれる酸味は、消化を促進し、アルコールの分解をサポートします。
また、リンゴには食物繊維が豊富に含まれており、腸の動きを活発にして有害物質の排出を助ける効果も。
リンゴジュースは、飲酒後のデトックスに役立つ飲み物として推奨されています。
アルコールを早く抜くためのおすすめの食べ物
飲酒後、アルコールの代謝をサポートする食材は多数存在します。
これらの食べ物には、アルコールの分解を助ける成分や体調回復をサポートする栄養が含まれています。
以下に、アルコール摂取後の代謝や回復を助ける食べ物を具体的にご紹介します。
- キウイ・アボカド・バナナ
- 豚肉
- ごはん・麺類などの炭水化物
キウイ・アボカド・バナナ
キウイ、アボカド、バナナにはポタッシウムが豊富に含まれており、アルコール摂取後の脱水症状を改善するのに役立ちます。
特にキウイはビタミンCも豊富で、体内の抗酸化作用を高める働きがあります。
アボカドには健康をサポートする良質な脂質が、バナナにはエネルギー供給に欠かせない糖質が含まれています。
豚肉
豚肉に含まれるビタミンB1は、アルコールの分解とエネルギー代謝の促進に役立ちます。
アルコール摂取による疲労感や体調不良を和らげるためには、ビタミンB1が豊富な食材の摂取が推奨されます。
豚肉を取り入れることで、アルコールの有害作用を和らげるサポートを得ることも可能です。
ごはん・麺類などの炭水化物
炭水化物は、アルコールを速やかに代謝するためのエネルギー供給源として重要です。
ごはんや麺類を食べることで、体の疲労回復を早めることができます。
また、アルコール摂取前に炭水化物を摂取することで、アルコールの吸収速度を緩和し、酔いにくくする効果も期待できます。
アルコールを抜く際によくある間違った行動
飲酒後のアルコールを体から早く排出しようとする際に、実際には効果的でない、または身体に害を及ぼす行動も少なくありません。
以下では、アルコールを抜く際によくある間違った行動について解説します。
- サウナ
- 激しい運動
- 無理やり吐く
サウナ
サウナは汗を大量にかくことで、身体の解毒効果があると考えられていますが、飲酒後にサウナに入ることは危険な行為の1つです。
アルコールは主に肝臓で分解され、尿として排出されるため、サウナでの汗をかくことがアルコールの排出を促進するわけではありません。
実際、サウナでの発汗は脱水症状を引き起こすリスクが高まるため、アルコール摂取後は回避すべき行動です。
激しい運動
運動により体温を上昇させることでアルコールの代謝を促進するという考え方もあります。
ただし実際にはアルコール摂取後の身体は脱水状態になりやすいため、激しい運動はおすすめできません。
特に、アルコールは筋肉の反応やバランス感覚を低下させるため、ケガのリスクも増えます。
無理やり吐く
アルコールを大量に摂取した後に、体調が悪くなる場合、無理やり吐くことで体内のアルコールを排出しようと試みたことがある人も多いでしょう。
しかし、一度胃や腸で吸収されたアルコールは、吐くことで取り除くことができません。
さらに、無理やり吐くことは胃や食道への負担となり、繰り返すと胃や食道の潰瘍の原因ともなり得るとされているため注意が必要です。
アルコールは適量を守ることが重要
アルコールは世界中で親しまれているものの、その摂取は適量を守ることが非常に重要です。
主に肝臓で分解されるアルコールは、過度に摂取すると肝臓への大きな負担となり、アルコール性肝炎や肝硬変の原因となり得ます。
さらに、適量での摂取は心血管疾患のリスクが低減するとされているものの、摂取量が増えると逆効果です。
精神的健康の面でも、過度なアルコール摂取はうつ症状や不安を引き起こす可能性が指摘されています。
また、アルコールはカロリーが含まれており、体重増加の原因となり得るため、健康的な体重の維持のためにもその量を管理する必要があります。
アルコールを楽しむ際は適量を知り、それを守ることが、健康を維持し、病気のリスクを最小限にするための鍵となります。