「水の硬度はどうやって調べるの?」
「軟水と硬水はどちらが良い?」
このような疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
基本的に日本の水は「軟水」がほとんどです。
ただし、赤ちゃんやペットの水に使用するために水の硬度を調べておきたいという方も多いでしょう。
そこで今回は自宅で簡単に水の硬度を調べる方法を紹介します。
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水の硬度を調べる方法
以下では、水の硬度を調べる方法を紹介します。
- 水道水質データベースで確認する
- 硬度測定キットで調べる
水道水質データベースで確認する
自分の住んでいる地域の水道水の硬度を知りたい場合は、日本水道協会の「水道水質データベース」で確認することがおすすめです。
「水道水質データベース」は、北海道から沖縄までの各地の水道水の質を詳細に調べられます。
データは「原水」「浄水上出口水」「給水栓水」などに分けられており、カルシウムやマグネシウムの含有量を調べることで、水の硬度を知ることが可能です。
また、最高値、最低値、平均値も掲載されています。
ただし、このデータベースは平成24年から平成26年までの3年間分のデータのみが公開されているので、最新の情報を知りたい場合は注意が必要です。
硬度測定キットで調べる
硬度測定キットで水の硬度を調べることもできます。
硬度測定キットは、自宅で簡単に水の硬度を測定することができるキットです。
説明書に従って水を採取し、試薬を加えることで高度が確認できます。
キットを購入して自分で計測する必要があるため日本水道協会の「水道水質データベース」よりも手間がかかりますが、自分の家の詳細なデータが得られる点がメリットです。
水の硬度はミネラルの量で決まる
水の硬度とは、水に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラルの量を示す指標で、水の軟らかさや硬さを測るものです。
硬度が高い水が「硬水」、硬度が低い水が「軟水」です。
水の硬度は、その地域の地質や水源によって異なり、硬度の違いが飲み水の味や洗濯、お風呂など日常生活に影響を与えることがあります。
水の硬度の区分
世界保健機関(WHO)の基準では、0~60mg/l未満は「軟水」、60~120mg/l未満は「中軟水」、120~180mg/l未満は「硬水」、180mg/l以上は「非常に硬水」と区分されています。
日本国内では、0~100mg/lを「軟水」、101~300mg/lを「中硬水」、301mg/l以上を「硬水」と分類しています。
0~100mg/l | 101~300mg/l | 301mg/l以上 | |
---|---|---|---|
水の硬度 | 軟水 | 中硬水 | 硬水 |
日本は軟水の水が多い
日本の水道水は全体的に軟水が多いとされています。
これは、日本の地質が火山活動によるものであるため、カルシウムやマグネシウムが少なく、軟水になることが多いからです。
ただし、地域によっては硬水の場所もあるので、地域の水の特性を知ることが大切です。
水の硬度を調べる際の計算式
水の硬度を調べる際に利用できる計算式は、「硬度(mg/L) = カルシウム(mg/L) × 2.497 + マグネシウム(mg/L) × 4.118」です。
この計算式を用いることで、水に含まれるカルシウム塩とマグネシウム塩から水の硬度を測ることができます。
カルシウムとマグネシウムが多ければ多いほど、水の硬度も高くなります。
日本と海外の水の硬度が違う理由
日本と海外の水の硬度が違う理由は「地質や気候」の違いです
特にヨーロッパ地域などでは硬水が多い傾向があります。
その理由は地下水がカルシウムやマグネシウムを多く含む岩盤を通過することで、これらのミネラルが水に溶け込んでいるからです。
また、気候が乾燥している地域では硬水が多い傾向があります。
軟水の特徴
軟水とは、水に含まれるカルシウムやマグネシウムの濃度が低い水を指します。
以下では、軟水の特徴を紹介します。
- 日本人の身体に合う
- 味にクセがない
日本人の身体に合う
上述したように日本の水は軟水がほとんどです。
軟水は、日本人の体質や食生活に適していると言われています。
カルシウムやマグネシウムが過剰に含まれる硬水と比べ、軟水は摂取するミネラルのバランスが良く、体内のミネラルバランスを整えやすいという特徴があります。
また、軟水には体の吸収を妨げる成分が少ないため、日本の伝統的な食事との相性も良いとされます。
日本人は軟水を摂取することで、健康的な体を維持する助けとなると言われています。
味にクセがない
軟水は味や匂いに特有のクセがなく、さっぱりとしているのが特徴です。
カルシウムやマグネシウムが少ないため、飲料水として使用した際の口当たりが良く、食材の味を引き立てます。
特に日本料理のように、素材の風味を大切にする料理において、軟水はその特性を最大限に活かすことが可能です。
また、コーヒーや紅茶を淹れた際にも、軟水を使用すると、本来の風味を損なうことなく、豊かな味わいを楽しむことができるのです。
このように、軟水はその「クセがない」特性から、料理や飲み物の品質を高める役割を果たしています。
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硬水の特徴
硬水は、カルシウムやマグネシウムといったミネラルが豊富に含まれている水のことを指します。
硬水は世界中の様々な地域で見られ、その特性から飲料水だけでなく、食事や美容、健康にも利用されています。
ただし、硬水の特有の味や匂いが気になる場合もあり、地域や個人の好みによって適した硬度の水が異なると言えるでしょう。
- ミネラルが豊富
- 日本人の身体には合わないことも
ミネラルが豊富
硬水の最大の特徴は、カルシウムやマグネシウムといったミネラルが豊富であることです。
これらのミネラルは、骨の健康を維持するために不可欠であり、また神経や筋肉の働きをサポートする重要な役割も果たしています。
さらに、カルシウムは血液の凝固にも関与しているため、これらのミネラルが豊富な硬水は、健康を維持するための重要な要素となります。
また、硬水に含まれるミネラルは、飲料水として摂取することで、体内のミネラルバランスを整える助けとなります。
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日本人の身体には合わないことも
一般的に日本人の体質は、軟水に適していると言われています。
そのため、ミネラルが多い硬水を摂取することで体内のミネラルバランスが崩れて腹痛など体に不調を与えてしまうことも少なくありません。
特に日本の食事は、魚や野菜、豆腐など、ミネラルを多く含む食材が豊富に使われているため、硬水を摂取する必要がないとされています。
一方、海外では肉がメインの食事が多く、ミネラルが不足しがちであるため硬水を飲んでも問題ないのです。
また、硬水はその独特の味や匂いがあり、日本人の口に合わないこともあります。
人にもよりますが、基本的に日本人の体質や食生活には軟水が適していると言えるでしょう。
水の硬度は自宅で簡単に調べられる!
今回は水の硬度の調べ方を解説しました。
水の硬度は、本水道協会の「水道水質データベース」で確認するか「硬度測定キット」で簡単に調べられます。
今回の記事を参考に自宅の水道水の硬度を測ってみましょう!