1985年に環境庁(現在の環境省)によって選定された日本の名水100選。
マイナスイオンを感じられるだけでなく、場所によっては、実際に水を汲んで味わうこともでいます。
ただし、100スポットもあるとどこに行こうか迷いますよね。
そこで今回は、特におすすめする日本の名水を厳選して紹介します。
日本の名水の選定基準も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
日本の名水100選とは
「日本の名水100選」は、環境庁(現在の環境省)が1985年に選定した、日本全国の特に優れた品質を持つ水源地100箇所の湧水・河川・地下水のことを指します。
自然の豊かさを保全し、次世代に水資源を継承するという目的のもと、また水資源の重要性を国民に再認識させるための一環として行われました。
選定基準
「名水百選」の選定は、各都道府県が調査を行い、環境庁に候補地を報告する方法で実施されました。
調査対象となる水源は、社会的な配慮が払われ、品質が良く、保全活動が行われているものや、歴史や伝承を持つ名水、自然性が豊かで後世に残すべき特色を持つものが含まれます。
この調査は学識経験者から成る「名水百選調査検討会」によって審議され、その後環境庁によって選定されました。
選定の対象は、湧水や河川など。
判定条件には、水質と水量、周辺環境の保全状態、親水性が考慮され、地域住民による保全活動の有無が必須条件とされました。
加えて、規模や伝承、希少性や特異性、著名度などが勘案されることとなっています。
また、河川に関しては、良好な水質と特別な行事や優れた水質保全活動が行われていることが重要視されました。
おすすめの日本の名水
以下では、選定された日本の名水100選の中から特におすすめの名水を紹介していきます。
- 塩釜の冷泉(しおがまのれいせん)|岡山県
- 羊蹄のふきだし湧水(ようていのふきだしゆうすい) |北海道
- 柿田川湧水群(かきたがわゆうすいぐん)|静岡県
- 安曇野わさび田湧水群(あづみのわさびだゆうすいぐん)|長野県
- 忍野八海(おしのはっかい)|山梨県
- 白川水源(しらかわすいげん)|熊本県
- 別府弁天池湧水(べっぷべんてんいけゆうすい)|山口県
塩釜の冷泉(しおがまのれいせん)|岡山県
所在地 | 岡山県真庭市下福田 |
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アクセス | 米子自動車道蒜山ICから約15分 |
駐車場 | ひるぜん塩釜キャンピングヴィレッジの駐車場を利用 |
項目名 | ここに説明文を入力してください。 |
項目名 | ここに説明文を入力してください。 |
環境省の「名水百選選抜総選挙〜観光地として素晴らしい名水部門〜」で第二位を獲得した岡山県真庭市の塩釜の冷泉(しおがまのれいせん)。
蒜山三座の一つである中蒜山の山麓にあるエリアから湧き出ている天然水の湧水量は毎秒300リットルを誇り、約600世帯もの人々が生活用水として利用しています。
水温は年間を通じて10度〜11度と低めに保たれており、冷泉の恩恵を受けた養魚場(釣り堀)も設置されていることからも、アウトドア好きや家族連れにも人気があります。
周辺には蒜山高原を巡ることができるサイクリングロードが整備されており、周辺の観光施設へのアクセスも良好です。
真庭観光WEB担当者様の一言インタビュー
Q.1 名所の魅力を教えてください
キャンプ場や登山口が近くにあることから、駐車場やトイレも整備され水汲み場も用意されています。
冷泉の入口には茶屋もあり、夏になると塩釜の水を使ったかき氷が大人気。
新緑の季節から紅葉まで、癒しのスポットとして人気の場所です。
Q2.名所の周辺でおすすめスポットがあれば教えてください
塩釜の冷泉のすぐ近くにキャンプ場「ひるぜん塩釜キャンピングヴィレッジ」があります。
冷泉の水を使ってキャンプも楽しめます。
汲みたてのお水で淹れるコーヒーは格別です。
蒜山ではジャージー牛が多数放牧されており、観光牧場「ひるぜんジャージーランド」では 放牧の様子や、ジャージーミルクのヨーグルトやソフトクリームが販売されています。
乗馬体験も楽しめますよ。
羊蹄のふきだし湧水(ようていのふきだしゆうすい) |北海道
所在地 | 北海道虻田郡京極町川西45 |
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アクセス | JR函館本線倶知安駅から道南バス喜茂別方面行「京極バスターミナル」下車徒歩約15分 |
駐車場 | あり |
北海道虻田郡京極町に位置するふきだし公園内にある羊蹄のふきだし湧水(ようていのふきだしゆうすい) は、羊蹄山の伏流水が源となり、およそ8万トンの清冽な水が湧き出る名水地として知られています。
名水百選以外にも、1973年3月30日に北海道から噴出し環境緑地保護地区として5.72ヘクタールの範囲で指定.
また、区域は1990年には「生活を支える自然の水(30選)」として、国土交通省前身の建設省から手づくりふるさと賞の一部として選定され、2005年にはその大賞を受賞しました。
水温は一年を通じておおよそ6.5度を保ち、その硬度は23mg/L前後となり、これは軟水に分類されます。
小滝のような吹き出し口から水を汲むことができ、地元の上水道としても活用されています。
京極町は1996年3月に国土交通省の前身である国土庁から「名水の里きょうごく」として水の郷百選にも選出されました。
柿田川湧水群(かきたがわゆうすいぐん)|静岡県
所在地 | 静岡県駿東郡清水町伏見72-1 |
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アクセス | JR東海道新幹線「三島駅」から東海バス沼津商業高校行きまたは柿田経由沼津駅行き(サントムーン経由)で12分、「柿田川湧水公園前」下車すぐ |
駐車場 | 50台 (200円/台) |
静岡県東郡清水町の柿田川は、全長1,2kmと日本で最も短い一級河川で、長良川・四万十川とともに日本三大清流として数えられています。
富士山の伏流水が一日に約100万トンもの量で湧き出しており、クリアでブルーの水は東洋一の泉として有名です。
「名水百選」以外にも「二十一世紀に残したい日本の自然百選」に認定されるなど、その価値が多方面から評価されています。
また、日本の天然記念物にも指定され、秘境的な美しさから日本の秘境100選にも名を連ねています。
柿田川湧水群は約8500年前の富士山の噴火後にできたとされており、その際に放出された三島溶岩流層と下層の火山土の性質が、この地方の降雨や降雪を地下水へと導き、柿田川や三島市の地表に湧出させています。
特に柿田川は、そのほぼ全量が地下から湧き出ており、辺りは幻想的な風景を作り出しています。
柿田川周辺は、柿田川公園として整備されており、水底から水が湧き出る「わき間」を見たり、湧水広場では実際に水に足を入れて水を感じることもできます。
安曇野わさび田湧水群(あづみのわさびだゆうすいぐん)|長野県
所在地 | 安曇野市豊科南穂高6780番地 |
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アクセス | 長野自動車道安曇野ICから車で5分 JR大糸線「柏矢町駅」下車、タクシー5分、徒歩20分 |
駐車場 | あり |
長野県に広がる「湧水安曇野わさび田湧水群」。
北アルプスの雪解け水が1日約70万立方メートル湧出されており、年間を通して水温、水量に変化がなく、新田開発や用水路の開削から、わさび栽培に至るまで様々な用途で利用されてきました。
特にわさび栽培が始まった大正時代からは、この湧水の循環利用が行われ、わさび田の排水が虹鱒の養殖に役立てられるなど、環境に配慮した利用が進められています。
3月下旬から5月上旬はわさびの白い花が満開となり、常念岳の残雪と美しいコントラストを描く時期となります。
また、冬季には犀川河畔に800羽程度のコハクチョウが飛来し、穂高神社の「お船祭り」や豊かな道祖神の文化が存在するエリアとしても有名です。
8月上旬に開催される「信州安曇野わさび祭り」や、9月の26日から27日にかけて行われる穂高神社の「お船祭り」など見どころ豊富。
さらに、園内の池にはコイやニジマスなどの魚がが泳ぐ姿が見られるため、お子様連れにもおすすめです。
忍野八海(おしのはっかい)|山梨県
引用:忍野村公式観光ホームページ
所在地 | 〒401-0511 山梨県南都留郡忍野村忍草 |
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アクセス | 富士急行線「富士吉田駅」下車⇒バス内野行で25分 中央自動車道河口湖IC⇒車で25分 |
駐車場 | 周辺に有料駐車場あり |
山梨県南都留郡忍野村にある8か所の湧泉群「忍野八海(おしのはっかい)」。
富士山に降り注いだ雨や雪が、長い時間をかけて地下を流れ、最終的には八つの清らかな湧水池として現れるこの地域は、天然記念物としても指定されています。
また、県の新富嶽百景、2013年には「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産の一部として世界文化遺産に登録されています。
周辺は四季折々の自然の美しさが感じられる場所としても有名で、春には、忍草浅間神社前のお宮橋からは、満開のソメイヨシノを背景に、雪をかぶった富士山を楽しめます。
忍野八海の湧水は、富士山の溶岩層をゆっくりと流れており、水流は現地の水車小屋で利用され、水車が回転する様子も見られます。
忍野八海には長い歴史があり、かつては富士講の開祖である長谷川角行が富士八湖修業として巡拝を行っていた場所でもあります。
さらに、江戸末期には市川大門の友右衛門が、衰退していた信仰を再興させるため、各湖に竜王名と歌を記した銘石碑を建立し、新たな歴史が刻まれました。
このような背景から、毎年8月8日には忍野八海祭りが開催され、多くの人々が集まります。
白川水源(しらかわすいげん)|熊本県
引用:【公式】熊本県観光サイト
所在地 | 〒869-1502 熊本県阿蘇郡南阿蘇村大字白川 |
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アクセス | 南阿蘇鉄道「阿蘇白川駅」下車⇒徒歩15分 自動車道熊本IC⇒国道57号線を阿蘇方面に向かい、立野の大橋を渡って国道325号線を真っ直ぐ通り観光サインにしたがう |
駐車場 | あり |
熊本県中北部を流れる一級河川「白川水源(しらかわすいげん)」。
この地域は南阿蘇村自然環境保全地域として保護されており、周辺には杉の木が立ち並び、静寂と和やかな雰囲気が広がっています。
毎年7月25日前後には、白川水源近くの吉見神社で行われる夏祭では、御神輿などが楽しめます。
白川水源は常に14℃の水温を保ちながら、毎分60トンの水が湧き出ており、これが熊本市内中央を流れる白川の源となっています。
この地域の由来と歴史は深く、吉見神社の存在が特筆されます。この神社は元禄年間(1688年から1703年)に当時の藩主、細川網利公によって創建されました。
細川公は山狩りの際にこの神社を訪れ、その後、この地域の水源の重要性を認識し、神社の建立を命じ、白川水源の始まりとなりました。
別府弁天池湧水(べっぷべんてんいけゆうすい)|山口県
引用:山口県美祢市秋吉台国定公園観光情報
所在地 | 〒754-0603 山口県美祢市秋芳町別府1578 |
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アクセ | 中国自動車道「美祢IC」から車で25分 |
駐車場 | あり |
山口県美祢市秋芳町大字別府水上、別府厳島神社の境内にある池「別府弁天池湧水(べっぷべんてんいけゆうすい)」。
昔からこの水源は地元の人々の生活や養鱒用水として利用されています。
別府の長者飯田石見守が夢枕に助言を受け、社を建立し祭りを開催したところ、突如として水が湧き出したという伝説が残っています。
湧水は、一年を通じて14.5℃の水温になっており、カルシウム含有量が20PPmという理想的な条件のもと、毎秒約168リットルの水量で流れ出ています。
湧水の周囲は緑豊かな自然に囲まれ、近くには町営の養鱒場や観光釣り堀が存在します。
地域の飲食店では、自ら釣った鱒を調理してもらうことも可能。
水源周辺は多くの活動が行われており、毎年9月の第一土曜日の翌日には別府弁天祭りが開催されます。
おすすめの名水スポットでマイナスイオンを感じよう!
今回は、日本の名水100選の中から特におすすめのスポットを紹介しました。
日本の名水の、選定基準としては、水質の優れた状態、水源地域の自然環境の保全状態、地域住民や関係者の保全活動などが挙げられます。
選ばれた水源地は、豊かな自然や清らかな水で、訪れる人々に心の安らぎや癒しをもたらしてくれるだけでなく、実際に名水を汲むことができる場所も多くあります。
今回の記事を参考に、ぜひ名水スポットでマイナスイオンを感じてみてくださいね。