トニックウォーターは、英国発祥の清涼飲料水です。
シュワっとした飲みごたえがあるため、「炭酸水」と同じ飲料だと勘違いしている方も少なくありません。
ただし、トニックウォーターと炭酸水の作り方や成分を見てみると、全く違う飲み物だとわかります。
そこで今回は、トニックウォーターと炭酸水の違いを紹介するとともに、トニックウォーターの作り方、おすすめのカクテルを紹介します。
トニックウォーターは英国発祥の清涼飲料水
トニックウォーターは、多くの人々にとってジントニックの主要な材料として知られていますが、その起源は英国の植民地時代に遡ります。
19世紀の英国兵士たちがインドでのマラリア予防のためにキニーネを摂取していました。
キニーネの苦味を和らげるため、砂糖やレモン、炭酸と一緒に混ぜて飲んだことがきっかけで、現代のトニックウォーターの原型が生まれました。
トニックウォーターは、英国本国に帰還した兵士たちとともに人気を博し、現在のような清涼飲料水としての地位を確立しました。
- トニックウォーターのカロリー
- トニックウォーターの糖質
- トニックウォーターはアルコールが含まれているわけではない
トニックウォーターのカロリー
一般的なトニックウォーターの250ml当たりのカロリーは約90-110kcal程度です。
ただし、製品によってはダイエット向けに低カロリーや糖質ゼロのものもあります。
摂取する際には、製品のラベルをチェックして、カロリーや糖質量を確認することがおすすめです。
トニックウォーターの糖質
トニックウォーターの糖質は、甘味と独特の風味を出すための重要な成分です。
多くのトニックウォーターには、約20-25gの糖質が250mlあたり含まれています。
糖質に敏感な方や、糖質制限ダイエットを行っている方は、低糖質や糖質ゼロの製品を選ぶことをおすすめします。
トニックウォーターはアルコールが含まれているわけではない
トニックウォーターは、ジントニックなどのカクテルに使用されるため、アルコールを含んでいると誤解されることがあります。
ただし、トニックウォーター自体はノンアルコールの清涼飲料水です。
ジンやウォッカと混ぜることでアルコールドリンクとなりますが、トニックウォーター単体は家族全員が安心して飲めるドリンクと言えます。
トニックウォーターと炭酸水との違い
トニックウォーターと炭酸水、どちらも炭酸ガスを含んでいる点は同じですが、成分や用途、風味などには大きな違いがあります。
特に、飲み物やカクテル作りの際に使われることが多いこれら2つの飲料は、細かな違いを知っておくことで、それぞれの特長を活かしたおいしい飲み物を楽しむことができます。
- 成分・カロリー
- サイダーは炭酸水に糖分を加えた清涼飲料水
成分・カロリー
炭酸水は、文字通り水に炭酸ガスを加えたもので、基本的にカロリーや糖質は含まれていません。
そのため、健康やダイエットを意識する人々に人気があります。
一方、トニックウォーターは炭酸水にキニーネやシュガー、香料などが添加された飲料で、独特の苦味や風味が特徴です。
キニーネの効果でマラリアの予防として使われた歴史を持つトニックウォーターは、糖分やフレーバーの影響で炭酸水よりも高いカロリーがあります。
商品によっても異なりますが、一般的なトニックウォーターの250ml当たりのカロリーは約90-110kcal程度で、20-25gの糖質が含まれています。
サイダーは炭酸水に糖分を加えた清涼飲料水
サイダーとトニックウォーターも、風味や成分で顕著な違いがあります。
サイダーは、炭酸水に糖分や香料を加えた清涼飲料で、リンゴやレモンなどのフルーティな風味が特徴的です。
日本のサイダーは、甘さを感じることができる飲み物として多くの人に愛されています。
一方、トニックウォーターは、前述の通りキニーネを主成分としており、特有の苦味があり、ジンなどのアルコールと合わせて飲むことが一般的です。
サイダーとトニックウォーターの最も大きな違いは、風味と用途です。
サイダーはそのまま飲むことが多いのに対し、トニックウォーターはカクテルの材料として使用されることが一般的です。
選ぶ際は、それぞれの特徴を理解し、目的に合わせて選ぶと良いでしょう。
【自宅で簡単】トニックウォーターの作り方
以下では、トニックウォーターの作り方を紹介します。
スーパーやコンビニで手に入る材料ばかりなので、気軽にトライしてみましょう。
- 材料
- 作り方
材料
トニックウォーターの材料は、以下の通りです。
- 水:1L
- 炭酸水:お好みの量
- オレンジ、ライム、レモンなどの柑橘系の果物の皮:各1つ分
- アガベシロップ:約180ml
- オールスパイス:約5g
- クエン酸:大さじ2程度
- 塩:少々
作り方
材料が揃ったら、以下の手順でトニックウォーターを作りましょう。
- 苦味を抑えた爽やかな味わいにするためにも選んだ果物の皮、白い部分(アク)を取り除きます。
- 果物の皮を約2㎝幅に切り、適当なサイズの容器に移します。
- アガベシロップを除く、上記の材料を容器に追加し、全体が均一になるようによく混ぜます。
- 常温で約3日間、熟成させます。この時間をかけることで、深い味わいと独特の香りが引き出されます。
- 3日間経過したら、無駄な残渣を取り除くために、フィルターや漉し布を使って濾します。ここにアガベシロップを追加し、さらによく混ぜます。
- 完成したトニックウォーターを、好みの濃さになるように炭酸水で割ってお楽しみください。
自家製ならではの風味と香りを、ぜひ堪能してみてください。
トニックウォーターを使ったおすすめのカクテル
以下では、トニックウォーターを使ったおすすめのカクテルを紹介します。
- ジン・トニック
- シャルトリューズ・トニック
- トニックハイボール
- スプモーニ
- コアントロー・トニック
ジン・トニック
ジン・トニックは、その名の通りジンとトニックウォーターを組み合わせたカクテルです。
ジンのボタニカルな香りとトニックウォーターの苦味が絶妙にマッチし、清涼感溢れる味わいに仕上がります。
氷を入れたグラスにジンを45mlとトニックウォーターを適量注ぎ、ライムやレモンのスライスで飾れば完成です。
シャルトリューズ・トニック
シャルトリューズは、ハーブを豊富に使用したリキュールの一つ。
その複雑な香りとトニックウォーターを合わせることでフレッシュなカクテルに仕上がります。
氷を入れたグラスにシャルトリューズを30mlとトニックウォーターを適量注ぎ、混ぜるだけで完成です。
トニックハイボール
ウィスキーやブランデーをベースに、トニックウォーターで割ったハイボールは、多くのバーで愛される定番の飲み物の一つ。
アイスを入れたグラスにウィスキーを45mlとトニックウォーターを適量注ぎ、オレンジやレモンのスライスを添えると、味の深みが増します。
スプモーニ
スプモーニは、イタリアン・ソーダとも呼ばれる、甘さと酸味のバランスが絶妙なカクテルです。
シロップとトニックウォーター、レモンジュースをミックスし、氷で冷やしたグラスに注ぐだけ。
フルーティで爽やかな味わいが特徴です。
コアントロー・トニック
オレンジの香りが特徴のコアントローとトニックウォーターを組み合わせたカクテル。
氷を入れたグラスにコアントローを30mlとトニックウォーターを適量注ぎ、混ぜるだけで完成。
さっぱりとしていて、夏のリフレッシュに最適です。
トニックウォーターにと炭酸水の違いに関するよくある質問
以下では、トニックウォーターにと炭酸水の違いに関するよくある質問を紹介します。
- トニックウォーターはなぜ苦いの?
- トニックウォーターに含まれるキニーネとは?
- トニックウォーターはそのまま飲めるの?
- トニックウォーターとレモン果汁入り炭酸水の違いは?
- トニックウォーターは何味?
トニックウォーターはなぜ苦いの?
トニックウォーターの独特の苦味は、成分の一つであるキニーネに起因しています。
キニーネは、熱帯地方で発生するマラリアを予防・治療する目的で昔から使用されていました。
このキニーネを含んだ飲料がトニックウォーターの原型で、現代のトニックウォーターにもこの特徴的な苦味を与えるキニーネが含まれています。
トニックウォーターに含まれるキニーネとは?
キニーネは、キニーネツリーという樹木の樹皮から抽出されるアルカロイドの一つです。
上述しているように、古くからマラリアの予防や治療薬として使用されていました。
トニックウォーターは、もともとマラリア対策としてイギリスの植民地兵士に供給された飲料で、ビターな味を和らげるために砂糖やシトラスと組み合わせて飲まれました。
トニックウォーターはそのまま飲めるの?
トニックウォーターはそのまま飲むことができます。
しかし、多くの人々はトニックウォーターをジンやウォッカと混ぜてジン・トニックやウォッカ・トニックとして楽しむことが多いです。
独特の苦味がカクテルの風味を引き立て、リフレッシュ感を高めます。
トニックウォーターとレモン果汁入り炭酸水の違いは?
トニックウォーターはキニーネを含み、独特の苦味がありますが、レモン果汁入り炭酸水はシンプルな炭酸水にレモンの風味が加わったものです。
キニーネやその他の香味料が含まれていないため、味わいや香りが異なります。
トニックウォーターは何味?
トニックウォーターは、キニーネによるビターな味わいが特徴です。
しかし、多くの飲料メーカーでは砂糖や果物の香味料を加えることで、甘さやフルーティーさをプラスしています。
そのため、ブランドや種類によって苦味の強さや甘さが異なり、様々な風味のトニックウォーターを楽しむことができます。
トニックウォーターと炭酸水の違いを知って使い分けよう
トニックウォーターと炭酸水は一見似ていますが、成分や風味、用途において大きな違いがあります。
炭酸水は水に炭酸ガスを加えたシンプルな飲み物であり、基本的には無味無臭です。
一方、トニックウォーターは炭酸水にキニーネや砂糖、香味料などを加えた飲み物で、独特の苦味と甘味が特徴的。
炭酸水は多くの料理やカクテルの材料として使用されますが、トニックウォーターは主にジン・トニックなどのカクテルに用いられます。
それぞれの特性を理解し、適切に使い分けることで、より豊かな飲料体験が楽しめます。
また、トニックウォーターは自宅でも簡単に作れるため、お酒好きの方はぜひ挑戦してみてくださいね。