「海外に行くけど水道水って飲めるの?」
「なぜ海外の水道水は危険なの?」
このような疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
同じ水なのに日本と海外で安全か・危険かが分かれるのは不思議に思いますよね。
そこで今回は、安全に水道水が飲める12カ国を紹介するとともに、海外の水道水が危険な理由、海外で水道水を飲んで体調を崩した場合の対処法など、これから海外へ行く方が知っておくべきことを紹介します。
もしもの時のためにもしっかり確認しておきましょう。
水道水が飲める12カ国
国土交通省の調査を基に、世界各地で安全に水道水を飲むことができる国を紹介します。
- アジア圏(日本)
- ヨーロッパ圏(9カ国)
- オセアニア圏(2カ国)
アジア圏(日本)
アジア地域では、日本のみが水道水の飲用が可能な国となっています。
日本の水質は全世界で高く評価されていますが、一方で、アラブ首長国連邦でも飲用可能となってきましたが、日本と比較すると安心感はやや劣ります。
海外の水道水は個々の体質や環境適応力に左右されるため、旅行などの際はミネラルウォーターの準備を推奨します。
ヨーロッパ圏(9カ国)
ヨーロッパには、直接飲用可能な国が6ヵ国、ある程度の注意が必要な国が11ヵ国存在します。
そのまま飲用可能な国は以下の通りです。
- アイスランド
- アイルランド
- ノルウェー
- フィンランド
- オーストリア
- セルビア
- モンテネグロ
- オランダ
- デンマーク
上記の国は、自然豊かな環境と先進的なインフラが揃っており、特にアイスランドは水道水の品質が世界的にも優れています。
なお、そのまま飲めるものの、注意すべき国は以下の通りです。
- スペイン
- イギリス
- スイス
- クロアチア
- デンマーク
- フランス
- イタリア
- ハンガリー
- セルビア
- アンドラ
- スウェーデン
オセアニア圏(オーストラリア・ニュージーランド)
オセアニアでは、オーストラリアとニュージーランドで水道水が飲用可能です。
特にオーストラリアの首都であるキャンベラの水道水は品質が高いとされています。
ただし、その他の地域では異なるため、ボトルウォーターの購入が一般的です。
なお、オーストラリアのボトルウォーターは比較的高価である場合が多いため注意しましょう。
海外で水道水を安全に利用するための注意点とポイント
海外旅行は楽しい体験ですが、異なる環境とともにリスクも存在します。
特に水道水は、その国の衛生状況やインフラの整備度に大きく左右されるため、注意が必要です。
以下、海外で水道水を安全に利用するための注意点とポイントを説明します。
- 屋台料理は水道水を使用している可能性がある
- 口に入れるだけでも危険である可能性がある
- 煮沸消毒を行う
屋台料理は水道水を使用している可能性がある
海外の屋台料理は、現地の食文化を楽しむ上で欠かせない体験ですが、ここにも注意が必要です。
なぜなら、屋台では食材を水道水で洗ったり調理したりすることが一般的で、その水が安全でなければ、料理自体が危険になるからです。
そのため、特に衛生状態が不安な場所では、屋台の食事を避け、より清潔なレストランを選ぶことが推奨されます。
これらの注意点を意識して、海外旅行を安全に楽しむことが大切です。
自分自身の健康を守るためにも、海外での水道水の利用には十分注意しましょう。
口に入れるだけでも危険である可能性がある
海外では、シャワーや歯磨きの際に水道水を口にすることで感染症にかかるリスクがあります。
特にシャワー時は、無意識に口に水が入ることがあるため注意しましょう。
口に水が入らないようにするか、または市販のペットボトルに入っている安全な水を用いて歯磨きをするなどの対策が効果的です。
煮沸消毒を行う
海外の水道水を安全に飲用するためには、煮沸消毒が有効です。
煮沸消毒とは、水道水の中に存在する細菌を完全になくすための方法で、沸騰させてから5分以上加熱することが基本です。
ただし、これには手間と時間がかかるため、ミネラルウォーターの購入を検討するのも一つの方法です。
日本の水道水は安全性が高い理由
狭い国土と優れた水質管理技術のおかげで、日本の水道水の高品質となっています。
日本では全国どこでも飲用可能な水道水を提供しており、これには重要な要因が2つ存在します。
- 水道法があるから
- 国土が狭くインフラ整備が容易だから
水道法があるから
日本の水道法は、世界でも最も厳格な法律の1つと言われています。
この水道法により、全国の水道事業者は約200種の水質検査を定期的に行う義務があります。
それにより、様々な汚染物質が水道水に混入することを防ぐことが可能です。
特に細菌に対する検査は非常に徹底されており、これが日本の水道水の高品質を維持する1つの大きな要素です。
国土が狭くインフラ整備が容易だから
日本は国土が狭いため、インフラの整備が他の広大な国に比べて比較的簡単に行えます。
特に水道管の設置とメンテナンスは、国土の広さによっては時間とコストが膨大になることがあり、アメリカやロシアのような広大な国では、全地域に水道管を敷設し、その管理を行うのは非常に困難です。
しかし、日本のような狭い国土では、このような問題が少ないため、水道インフラの整備と維持がより容易に行えます。
これが、日本が高品質な水道水を全国的に提供できる一因となっています。
これらの要因により、日本の水道水はその品質と安全性を確保しており、日本国民はどこにいても安心して水道水を飲むことができています。
海外のほとんどの国で水道水が飲めない理由
水道水の品質や利用可能性は、その国の地理、気候、社会経済的状況など多くの要素によって大きく影響を受けます。
特に開発途上国では、これらの条件が揃わないため、多くの人々が安全な水道水を利用することができません。
以下では、海外の多くの国で水道水が飲めない主な理由を説明します。
- 水質が悪い
- 水源の確保が困難
- 国土が広いためインフラ整備が追いつかない
水質が悪い
発展途上国では、水道自体が存在しない場合があります。
その理由としては、技術、知識、資金が不足していることが挙げられます。
さらに、水質が悪いという問題もあり、感染症の原因となる細菌や寄生虫、有害な化学物質が含まれている場合もあります。
水源の確保が困難
特に乾燥地帯では、水源を確保すること自体が困難な場合が多いです。
アジアやアフリカの一部地域では、川が干ばつし、それに伴って水源が不足しています。
これらの地域では、水源の不足により、安全な水の確保や、それを基にした水道システムの整備が進まない現状があります。
国土が広いためインフラ整備が追いつかない
国土が広大な国では、全域に水道インフラを整備することが非常に困難です。
アメリカやロシアなどの広大な国では、水道インフラの整備に膨大な時間とコストがかかります。
国土が広いということは、それだけ多くの人々が生活しているため、そのニーズに応えるには相応の投資と時間が必要となります。
これらの理由から、世界の多くの地域では安全な水道水を確保することが難しいのが現状です。
したがって、海外での水道水の利用には十分注意し、適切な対策を講じることが求められます。
海外の水道水で体調不良になった場合の対処法
海外旅行中に水道水の品質によって体調を崩す可能性があります。
特に発展途上国などでは水道水の衛生状況が良くないため、気をつける必要があります。
以下では、体調不良が起きた場合、どのように対処すべきか紹介します。
- キャッシュレス対応病院に行く
- 保険会社に連絡する
- 医薬品の持参と市販のペットボトル水の利用
キャッシュレス対応病院に行く
海外で体調を崩した場合、すぐに医療機関に連絡しましょう。
一時的に痛みが軽減したからといって、自己判断で対応するのは危険です。
また、特に旅行保険に加入していない場合、自己負担で医療費が発生します。
そのため、旅行先の病院がキャッシュレスでの治療を行っているか確認し、可能であればそういった病院を選ぶことが望ましいです。
保険会社に連絡する
海外での飲食による体調不良が生じた場合、旅行保険に加入している方は早急に保険会社に連絡しましょう。
多くの保険会社は24時間対応のコールセンターを設けており、保険会社の指示に従って医療機関に行くことで、迅速かつ適切な医療対応を受けることが可能となります。
医薬品の持参と市販のペットボトル水の利用
海外旅行時には、下痢止めや整腸剤といった自身が使い慣れている薬を持参することをおすすめします。
また、飲み水に関しては、信頼できるボトルウォーターを利用しましょう。
特に、開封時にパチッという音がするような未開封のボトルを選ぶことで、水質の安全性を確保することができます。
海外旅行中の健康管理は自己責任になります。
上記の対策を踏まえ、安全で快適な旅行を楽しむための準備をしましょう。
海外の水道水に関するよくある質問
以下では、海外の水道水に関するよくある質問について紹介します。
- 海外の水道水を飲まないほうが良い理由は?
- 日本の水道水と海外の水道水の違いは?
- 海外の水道水が安全な国でも注意すべきことはある?
海外の水道水を飲まないほうが良い理由は?
海外の多くの国々では、日本と同じ水道水の品質基準が適用されていません。
そのため、その国の水道水を飲むことで、微生物、化学物質、重金属などの有害な物質を摂取するリスクがあります。
また、海外の水道水には日本人が普段接触しないような細菌やウィルスが含まれていることもあり、それらが原因で食中毒や感染症を引き起こす可能性もあります。
日本の水道水と海外の水道水の違いは?
日本の水道水は、厳しい品質基準を満たすために厳密に管理されており、一般的には直接飲用することが安全です。
一方、海外の水道水は、その国や地域の衛生状況、水質基準、技術レベルなどにより大きく異なります。
先進国でも水道水の品質が保証されていない場所があるため注意が必要です。
海外の水道水が安全な国でも注意すべきことはある?
海外の水道水が基本的に安全であっても、水道水に含まれるミネラル成分の違いなどから、一時的に体調を崩すことがあります。
また、ボトルウォーターを購入する際は、未開封であることを確認しましょう。
旅行中は、飲食物からの感染症予防のために、手洗いや消毒にも注意が必要です。
海外旅行の際は現地の水について調べてから行こう
旅行などで海外へ行く際には、現地の水事情についてしっかりと調べてから行くようにしましょう。
また、今回紹介した、安全に水が飲める国の中でも地域によっては注意が必要な場合もあります。
そのため、海外へ行く際には、なるべく水道水を利用せず、市販のペットボトルに入っているミネラルウォーターを購入することが1番です。
今回紹介した内容を頭に入れて、海外を楽しみましょう。